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2022.07.01|マーケティング

ベンダーへの発注時に失敗しないためには?
Webディレクターに聞いてみた【後編】

ベンダーへの発注時に失敗しないためには?Webディレクターに聞いてみた【後編】 ベンダーへの発注時に失敗しないためには?Webディレクターに聞いてみた【後編】

前編は、クライアントからの依頼で困ったこととその対策についてWebディレクターの声をまとめました。後編では「ベンダー側が考える、発注時にクライアントへお願いしたいこと」「失敗しないベンダーの選定方法」についてまとめました。

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ベンダー側が考える、発注時にクライアントへお願いしたいこと

アンケート結果
アンケート結果

アンケート結果

アンケートの回答結果

1.余裕を持ったスケジューリング(回答30%)

  • 時間があればゆっくりヒアリングをして、クライアントの事情や背景を理解して1つ1つ要件に落としていくことができる
  • 要件が曖昧であるが、公開日は決まっているというケースが多い
対策
限られたスケジュールでできることを

スケジュールに余裕があるのとないのとでは、品質問題にかかわります。
「ゴール設定、ヒアリングなど、やることは決まっているので、時間がないのであれば確認項目を絞るなど、スケジュールを逆算して要件を固めていく」といったWebディレクターの声もあります。時間が足りなければできることも限られてしまいますので、適度なバッファがあると安心です。

2.目的のない依頼をしないこと(回答14%)

目的・目標に加え、やりたいことをご自身で明確に持っていただき、依頼をしていただけると、ベンダー側の理解も深まり、結果、建設的な話し合いができる。(共通言語ができるイメージ)すると、コミュニケーションが取りやすくなり「言った」「言わない」の行き違いが減るのでは。

対策
目的と手段を混同しないこと

結果につながるアウトプットを出すには、目的設定が必須です。
Webディレクターからは「Webサイトはあくまでも手段なので、目的がないと、そもそも機能しません。目的・目標がなければ相談してください!」といった要望もありました。

3.一貫した方針(回答14%)

担当者によって依頼の粒度やスケジュール感が違うと、統制が取りづらい。クライアント社内でもある程度方針を共有しておいていただけるとベンダー側も体制を組みやすくなる。

対策
ルールを決めて迷いをなくす

特に納期が近くなると修正依頼が多くなり、作業が追いつかずミスが発生するといったトラブルになりがちです。
「当日対応の依頼は〇時まで、●●の領域に関する相談はまずは営業へ、出し戻しの回数、依頼内容は口頭でなくメールやスプレッドシートでテキストに残すなど、基本的なルールをあらかじめ決める」といったルールを設定することで、作業負荷が減るかもしれません。

4.適切な社内調整(回答14%)

社内調整が不十分な情報を伝えられると、後で方針や依頼内容が一転してしまうことがあるので、意見をまとめてほしい。

対策
第三者を交えた話し合いで社内調整をスムーズに

社内のコンセンサスを得ることはプロジェクトにおけるハードルの一つとも言えます。
プロジェクトが始まってから二転三転してしまうのは、作業ロスを減少のためにも避けたいものです。社内での落としどころを見つけるサポートも行いますので、Webディレクターに頼ってみてください。

5.最適な予算の確保(回答14%)

予算が通らず、プロジェクトが始まりません。

対策
予算に限りがあれば分割納品も検討に

上長承認が得やすいよう最小限の金額を求めたり、余った予算消化のために金額内に納まるようにすると中途半端なアウトプットになってしまいがちです。
それでも限度があれば「優先順位をつけてフェーズ分けを行う」ことで解決させる、というWebディレクターも。

その他、依頼する側と依頼される側で力関係が依頼する側に強く寄りすぎてしまうと、様々な行動に制約が出来てしまうため「対等な目線でのコミュニケーション」を希望するWebディレクターもいました。

失敗しないベンダーの選定方法

記事をご覧になった方には、既にお付き合いのあるベンダーがあるかと思いますが、今後、新たなベンダー先を候補に挙げる際に押さえておくべきポイントをご紹介いたします。

1.要望を丁寧にヒアリングし、発注要件を整理してくれるベンダーか?

発注要件が定まってないと、いざ実施となるフェーズで「後からあれが足りない!」という状況に陥ってしまい、結果的に費用が想定以上にかかる可能性も。発注要件が固まっていれば、精度の高い適切な見積もりがしやすいので、齟齬が少なくなります。

もし、プロジェクトを進めなければならないが要件が定まっていない、という場合は要件定義をサポートするベンダーを選定するのも一つの手段です。要件定義からベンダーが入れば、フロントだけでなくバックエンドを踏まえて検討することができます。

2.他社との協業に協力してくれるベンダーか?

昨今のデジタルマーケティング施策はより複雑化しており、Webサイトはこうしたデジタル施策の一つのタッチポイントです。ですので、シングルベンダーで運用することはまれで、マルチベンダー体制で施策全体を俯瞰して運用していくことが多くなっています。

そこで、マルチベンダーの体制できちんと協力して、一緒に動いてくれるベンダーかを見極めてください。何かを作り上げる際や、何らかのトラブルが起きた際に、自分が携わっている領域しか対応しない、というようなベンダーですと足並みが揃わず、効果の最大化が望めません。

一緒に自社のWebサイトを運営してくれる、という協力関係を築けるベンダー選定が必要となります。

3.信頼できるベンダー、担当者か?

契約時は魅力的な条件での契約をしたが、いざ実行のフェーズとなって困ってしまった、というクライアントの声を度々聞きます。こうしたミスマッチを防ぐために、まずは下記をチェックしてみてください。

  • 時間、スケジュールの管理レベル(要件、時間、納期を守らないなど)
  • 開発、制作物の品質(オリエンに対する提案内容や、納品物の品質がイマイチなど)
  • サポート、保有スキル、技術レベルの水準(問い合わせしても満足のいく回答を得られないなど)

プロジェクトの失敗を防ぐために、あらかじめ実績の確認や、そのベンダーにできること・できないこと、スケジュールの確認など、信頼できる会社、もしくは担当者かを判断してください。

4.発注要件におけるベンダー規模は適切か?

巷には多くのデジタルマーケティングのサポートをする会社がありますが、その規模は大小様々であり、プロジェクトごとに適したベンダー選定が必要です。

例えば小規模ベンダーは、小回りがよく、価格も安価な場合が多いですが、リソースが少ないため、大規模プロジェクトには向きません。 また、担当者が何らかの理由で稼働できなくなった場合、代わりの担当者のアサインに時間がかかり、そのままでは仕事がストップしてしまうリスクもあります。

大規模ベンダーは多くのリソースを抱えているがゆえに、人件費確保のため費用は高くなりがちですが、大規模プロジェクトや、代わりのリソース、大企業実績などが豊富のため、手堅いプロジェクト進行ができます。
また、大企業ベンダーは関連会社もあり、その会社とのコラボレーションや新しい取引など、ビジネス拡大の可能性も期待できます。

まとめ

時間と費用をかけるプロジェクトの遂行は、発注ベンダー先との相関性が大いにあります。
今回ご紹介したWebディレクターからの対策やベンダー選定のポイントをご覧いただき、もしよろしければ試してみてください。本記事がプロジェクトの成功の一助となりましたら幸いです。

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