Swing dataデータの各機能と応用方法

Analysisデータの解説

①フェース角

インパクト時のフェース面の向いている方向を示す値(単位は度)で、打ち出し方向を決める最重要な要素です。ターゲットに対し、右方向=プラス(オープン)、左方向=マイナス(クローズ)です。※右打ちの場合
ターゲット方向であれば0度(スクエア)で±5度以内はスクエアと表記しています。
センサーは、アドレス時のフェース面を基準とするため、仮にアドレス時のフェース面がマイナス6度、インパクト時が0度で打った場合、アドレス時よりも6度右を向いてインパクトしたためにプラス6と表示されます。
このフェース角のデータはアドレス時とインパクト時のズレと認識し、そのズレの修正に役立ててください。

②スイング軌道

インパクト時のクラブヘッドが通過する左右への方向を示す値(単位は度)で、ボール飛行中の左右への曲がりに影響を与えます。ターゲットに対して右方向=プラス(インサイドアウト)、左方向ーマイナス(アウトサイドイン)です。
ターゲット方向であれば0度(ストレート)で、±5度以内はストレートと表記しています。
ボール飛行中の曲がりは、スイング軌道とフェース角の組み合わせによって決まります。ボールの曲がり方向=フェース角-スイング軌道 でプラスの場合はスライス(右に曲がる)、マイナスの場合はフック(左に曲がる)になります。※右打ちの場合
また、値が大きいほど曲がり方も大きくなります。クラブのヘッドの芯に当たった場合を仮定していますので、芯を外れたショットでは上記のような曲がり方にならない場合もあります。

③アタック角

インパクト時のクラブヘッドが通過する上下への方向を示す値(単位は度)で、打ち出し角度(高さ)に影響を与えます。水平な地面に対して、上方向=プラス(アップ)、下方向=マイナス(ダウン)です。
地面と平行であれば0度(レベル)で、±5度以内はレベルと表記しています。
アタック角は、打つ番手やプレーヤーのヘッドスピードによって適正値が変わります。ドライバーでは、ティーアップしているためプラスになることが好ましく、アイアンでは地面にボールがあるためマイナスになることがのぞましいと言えます。
また、どちらの場合も±10度を超えるような極端な値は、ダフリやトップの原因となることがあります。

④ヘッドスピード

インパクト時のクラブヘッドの移動速度を示す値(単位はm/s)で、飛距離に大きくかかわります。ドライバーでは男性平均約40m/s、女性は約30m/sであり、クラブが短くなるにつれ下がります。
ヘッドスピードを計算することでプレーヤーの持つ飛距離の可能性を推定することができます。飛距離=ヘッドスピード×5~6ヤード、理想的なショットを打ったとしても飛ばせる可能な距離はヘッドスピードで限定されます。
ヘッドスピードを速くすれば飛ばせる可能性は広がりますが、逆にヘッドの芯に当てることやフェースをストレートに戻すことが難しくなるという矛盾を抱え、飛距離と方向性はトレードオフの関係になっています。

⑤スイングテンポ

ダウンスイングを1とした場合のバックスイングとの比率です。例えば4.0:1の場合は、バックスイングはダウンスイングの4倍の時間がかかったことを意味します。
プロゴルファーのドライバーショットでは、バックスイングに約0.9秒、ダウンスイングに約0.25秒かかり、比率は3.6:1となります。
ただし、これはプロの平均的なテンポであり正解というわけではありません。個人により最適なテンポは異なるので、練習の中でナイスショットが起きやすいテンポや好調時のテンポを記録して、自身の最適なテンポを探すことをお勧めします。

⑥3Dスイング軌跡

バックスイング(黄色)とダウンスイング(青色)のクラブヘッドの軌跡を3D化したもので、様々な角度から確認することができます。FRONT=身体正面から、SIDE=飛球線後方から、TOP=頭の上から、その他タッチ操作で細かい変更が可能です。
FRONT(身体正面)から軌跡を見たとき、バックスイングとダウンスイングの間に半月形状が確認できます。多くのプロゴルファーでは、バックスイング(黄色)とダウンスイング(青)との交点は、トップでの切り替えし時とインパクト時の2点だけであり、バックスイング軌跡よりもダウンスイング軌跡が外を通ることはありません。
常に黄線の内側を青線が通り、黄線と青線からできる半月形状の面積が大きいことが特徴です。このようなパターンにならない場合は、バックスイング(黄色)が小さくなっている可能性があり、更にダウンスイングでアーリーリリース(コックをほどくのが早い)の可能性があります。

Practice応用方法の紹介

ボール軌道を打ち分ける

ドロー

スイング軌道のプラスに対してフェース角がその半分の値になっていることが目安です。
例:スイング軌道:10度、フェース角:5度

フェード

スイング軌道のマイナスに対してフェース角がその半分の値になっていることが目安です。
例:スイング軌道:-10度、フェース角:―5度

ストレート

フェース角ースイング軌道=0に近いほどストレートボールになります。
例:フェース角:1度、スイング軌道:1度