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2022.12.23|インフラ
Amazon Linux2サポート終了。
サーバーの見直しをしませんか?
Amazon Linux2のサポート期間が2025年6月30日に終了すると発表され、この機会に改めてサーバー周りの見直しをご検討されるご担当者様も多いのではないでしょうか。
OSのサポート終了が皆様の業務にどんな影響を与えるのか?直面する課題についてと、これを機に実施されるサーバー周りの見直しにおいて運用の課題に対する1つの解決案となりうる「サーバーレス化」についてご紹介いたします。
1.Amazon Linux2サポートが終了すると…?
Amazon Linux2のサポートが終了することで、大きく分けて2つの課題に直面します。
① サーバーの老朽化が生産性低下の原因に
サーバーが老朽化してしまうことでサーバー処理能力の低下を招き、日々の業務の遅延につながります。業務遅延は従業員の生産性低下の根本的な原因にもなり得る大きな課題と言えるでしょう。
② セキュリティリスク
OSのサポートが終了してもサーバーを使い続けることは可能です。しかし、サポートが終了したOSは脆弱性が見つかっても、提供元からのサポートを受けることはできません。そのため、悪意のあるユーザーからサイバー攻撃を受け、情報漏洩などの被害を生んでしまう可能性が高まります。
上記のような影響を受けないためにもサポート終了までにリプレースが必要となりますが、まずはサーバーに関する用語を確認し、正しく理解することからはじめましょう。
2.よく出てくるサーバー関連の単語を解説
サーバーについて語る際によく出てくる単語を下記にまとめてみました。
サーバー関連について詳しい方もおさらいがてらご確認ください。
■ Amazon Web Service
Amazon Web Services, Inc. により提供されるクラウドコンピューティングサービスのことです。
■ Amazon Linux 2
Amazon Linux2は動作が軽い、高セキュリティなどの特徴を備えている次世代の Amazon Linux OSのことです。2025年6月30日にサポート終了が予定されております。
■ Amazon Elastic Compute Cloud (EC2)
Amazonが提供している仮想サーバー構築サービスのことです。EC2を利用することで、OSを乗せた仮想環境をクラウド上にすばやく作ることができます。
■ Amazon Simple Storage Service(S3)
AWSで利用できる容量無制限のストレージサービスのことです。
■ SSI(Server Side Include)
Webサーバーなどの機能の一つです。HTMLソースコード内に特別な記法のコメントを挿入すると、指定された内容で置換されます。
3.サーバーレス化のメリットとは?
ここまでサーバーの基礎知識についてお話しさせていただきました。
Amazon Linux2サポート終了に伴い、多くの方がこのタイミングでインフラ周りの見直しを検討され、リプレース以外にもコスト、運用などにおける様々な課題が出てくるかと思われます。その課題に対する改善案の1つとして「サーバーレス化」を取り上げ、ここからは「なぜサーバーレス化に対応していくべきなのか?」についてお話しさせていただきます。
メリットは大きく分けて3つになります。
メリット1:手軽に拡張性の優れた環境の構築が可能
拡張性に優れており、AWS側で自動的に拡張を行ってくれるので、大量のアクセスに耐えられる環境を手軽に構築することができます。 ただし、自動的な拡張と言っても制限事項はあるので、それらを把握した上での構築が必要です。
メリット2:運用費の削減が可能に
物理サーバー(オンプレミス)であればデータセンターまで行き作業をする必要がありますが、サーバーレスにすることで作業工数の削減が可能になります。また、保守・運用費の削減にもつながります。
メリット3:セキュリティ対策にも
AWSのマネージドクラウドのため 、AWSの責任範囲について、絶えず変化するセキュリティの環境に合わせて改良され、お客様側でのセキュリティ対策の負担を軽減します。
4.サーバーレスの事例をご紹介
サーバーレスにすることで様々なメリットを受けられることについてはご理解いただけましたでしょうか?それでは実際に、導入後のイメージを膨らますことでサーバーレス対応の第一歩を踏み出してみましょう。
これまで弊社がサポートさせていただいたサーバーレス事例をご紹介させていただきます。
事例1:大手アパレル会社様
- 提供サービス
- インフラ構築・運用、システム開発・運用、Web制作
- サーバーレスを採用した背景
- 構築・運用の手軽さに加えて、一時的に高トラフィックになる場面を考慮するために導入。
- 構築時のポイント
- EC2上に構築されたCMSから出力されたHTMLをS3へコピーし、サーバー数を必要最低限とし、構成の最適化を実現。
構築イメージ
事例2:大手放送会社様
- 提供サービス
- インフラ構築・運用、Webサイトリニューアル・運用、システム開発・運用
- サーバーレスを採用した背景
- 大規模サイト運用に伴い、手軽に構築でき運用コストを軽減したサイト構築を実現するために導入。
- 構築時のポイント
- 複雑なリダイレクトやSSIが必要な場合やサーバーサイドのアプリケーションが必要なページなどにはEC2を、画像などの静的コンテンツにはS3を活用し、1つのサイトでも用途によってサービスを使い分けることができるように構築した。
構築イメージ
5.導入までの流れ
6.最後に
サーバーレス対応をすることによってコスト軽減や運用工数の削減などのメリットを得られますが、サーバーレスと一口に言ってもお客様の用途や、どのサービスを利用するかによって組み合わせや、構成が大きく変わってきます。中にはオンプレミスサーバーを導入した方が良いというケースさえあります。
目的に沿ったサーバー構築を行うためには、現状の把握と要件の整理が重要です。
弊社では専任のエンジニアが皆様の課題やご要望をヒアリングさせていただき、最適なインフラ環境をご提案いたします。AWSだけでなくMicrosoft Azureなど主要クラウドサービスをはじめ、データセンターも所有しており、サーバーの設置や設定、保守管理などをトータルでサポートいたします。
インフラ環境にお悩みの方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。