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2025.01.27|インフラ

Wi-Fi課題と解決策:
オフィスの無線LAN問題とWi-Fi6(E)の提案

Wi-Fi課題と解決策: Wi-Fi課題と解決策:

今では当たり前のように使われている無線LANではありますが、この記事を読まれている方の中には、「繋がりにくい」、「接続が切れてしまう」、「速度が遅くて業務効率が悪い」等のストレスを抱えられていらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は弊社のWi-Fi構築によって接続環境が改善された事例についてご紹介します。

1.お客様の課題

A社は国内でIT企業を展開されている会社です。 社内LANは2018年以前に構築した環境で、最近ではオンライン会議で音声が途切れたり動画が止まるなどの社員からの声が上がっており、Wi-Fi環境を見直したいというご相談をいただきました。

2.課題に対する調査

再構築にあたり現在の環境調査から行いました。 調査の結果、現在のWi-Fi環境がWi-Fi5で構築をされていたこと、またレーダー波(気象観測レーダーや航空レーダー等)の影響を受けWi-Fi通信が不安定になっていることが分かりました。

現在、日本国内での無線LAN製品の多くは「2.4GHz帯」と「5GHz帯」の両方に対応しており、そのうち「5GHz帯」では航空レーダーなども同じ5GHz帯を使用しております。

5Ghz帯のW53とW56のチャンネルを使う場合には、レーダー波の干渉を受けてWi-Fiが不安定になる可能性が高くなります。

これを回避するため、干渉を受けないW52に固定をして運用をしますが、W52・W53・W56まで幅広く選択出来る場合の20chと比較して、選択できるチャンネルが4chと少なくなってしまいます。

さらに、近隣のアクセスポイントも同じような運用をしている場合、同じW52に集中してWi-Fi電波が飛び交うため、Wi-Fi電波の干渉が発生し、通信が不安定または繋がりづらくなってしまうという課題がありました。

アクセスポイントがレーダー波を検知すると電波干渉を回避するために干渉を受けないチャンネルに切り変わります。このとき、空いているチャンネルを探すため通信が一時的に停止されます。この機能をDFSと言います。

3.ソニーネットワークコミュニケーションズの構築

弊社ではWi-Fi6(E)に対応したZero Wait DFS搭載の無線LAN機器の提案を行い、構築しました。採用したアクセスポイントではDFSでチャンネルを切り替える時に電波が停波となるのを防ぐため、あらかじめ空きチャンネルをスキャンし、即時に干渉を受けないチャンネルへ切り替えを行うことが可能です。

また、Wi-Fi5では同時通信端末が増えるほど通信が遅くなりますが、Wi-Fi6(E)に変更したことで同時接続通信が安定し、よりストレスのないWi-Fi環境を利用することができるようになりました。

4.さいごに

ここまで弊社のWi-Fi構築事例についてご紹介させて頂きました。

使いたいときに通信が出来ないといったトラブルは、業務効率を下げる要因となってしまうため、一度ネットワーク環境を見直してみてはいかがでしょうか?

弊社のネットワーク部門では、サイトサーベイなどの電波調査からネットワーク構築、その後の運用まで一気通貫でご対応をさせていただいております。

それらすべてはもちろん、どこかのフェーズを部分的にサポートさせていただくことも可能ですので、オフィスや店舗などのネットワーク環境にお困りの方はぜひ一度ご相談ください。

用語集

チャンネル(ch)

Wi-Fiの「チャンネル」とは、通信に使用する周波数を指定するための機能のことです。 同じ周波数にPCやスマホなど、複数の機器を接続するとお互いが電波干渉を起こしてしまいますが、同じ周波数でもチャンネルで分割して、それぞれ別のチャンネルに接続することで干渉を起きにくくすることができます。 ちなみに、5Ghz帯のチャネル数はW52(4ch)・W53(4ch)・W56(12ch)の合計20chとなります。

DSF

DFSとは、Dynamic Frequency Selectionの略で、Wi-Fi機器に搭載された、干渉するレーダー波を検出した時点で5GHz帯のWi-Fi電波を停止する機能のことを指します。
2.4Ghzと5Ghzの各周波数ともに帯域が細かく決められていて、5Ghzの無線LANの場合はW52(4ch)・W53(4ch)・W56(12ch)と定められています。
そのうちW53とW56についてはレーダー波の影響を受けてしまう帯域となり、無線LAN機器で5Ghz帯のW53とW56を使用する場合には、通信開始前の1分間はレーダー波の検出を行い、仮にレーダー波を検出したら他のチャンネルに変更をする必要があります。
この変更処理を行うための機能のことをDFSといい、国内で利用が出来る5Ghzの無線LAN機器にはこの機能が搭載されています。

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