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2018.08.16|インタビュー

「共通プラットフォームをクラウド化」開発費を抑えスムーズな運用を提供

インフラ・システムの両面から複数のクラブ運用をスムーズにするSo-netサッカークラウドについて、法人サービス事業部門ソリューションサービス部で鹿島アントラーズのサイト運用を担当している山口さんと、法人営業を担当している蒲沢さんに話を聞きました。

Q1 なぜ、サッカークラウドサービスをはじめたのですか?

山口:サッカークラウドサービスの開始は、複数のJリーグクラブのサイトを運用していたことがきっかけでした。当時、弊社はコンテンツビジネスに注力しており、Jリーグの中でも高いブランド力を誇る鹿島アントラーズを中心に、公式サイトの運用を開始しました。Jリーグクラブの公式サイトは、多い時で6~7クラブ運用していましたが、チームは違ってもビジネス形態は同じですから、システムや機能の希望要件はほぼ同じですね。そこで、個別で開発するよりも、「サッカークラウドサービス」という共通プラットフォームを開発し、基本的な部分はクラウド化することで開発費を抑え、スムーズな運用につなげることに成功したのです。

Q2 このサービスの一番の強みはなんでしょうか?

山口:弊社は長年の運用実績から様々なノウハウを持っています。例えば、インフラ的な要素では、サッカーなどのスポーツ系公式サイトは、試合日とオフ日でトラフィックのばらつきが大きいことが特徴です。こういったトラフィックの違いをこれまでの経験値から予測し、最適なサーバー構成とスペックで運用してます。システム的な要素では、CMSツールの利用者が使いやすいUI・UXにするなど、現場の意見を集約し、サッカークラブCMSを最適化しました。

利用者が使いやすいようにUI・UXに配慮したCMS画面イメージ

利用者が使いやすいようにUI・UXに配慮したCMS画面

さらに、クラブとのコミュニケーションと連携から、質の高いコンテンツの収集やタイムリーな情報発信も強みです。例えば、鹿島アントラーズの場合、サイト担当者をクラブに派遣・常駐させていただき、クラブと一緒にコンテンツを制作しています。ファン、サポーターがどんなコンテンツを求めているか、選手の魅力をどのようにサイト上で表現していくか、これまでの知見から戦略をたて、有益な情報を提供できるようにしています。

Q3 サッカークラウドにはどんな特徴がありますか?

山口:サッカークラウドでは、Jリーグの選手情報や順位表などのマスターデータを保持しており、そこから情報を配信しています。弊社でマスターデータを配信することで、各クラブのサイト運用担当者の業務負荷を減らすことが可能です。

蒲沢:クラウドベースでは、ISP事業者としての技術やインフラ構築力を安定運用に活かしています。サッカーのように、試合があると一気にアクセスが集中するサイトの場合、多くのユーザーに安定して情報を提供できるインフラ整備力があることが重要ですね。

サッカークラウドのイメージ

山口:これまでのBtoCの課金ビジネスのノウハウも、サッカークラウドでしっかり活かされています。現在は国内携帯3キャリアにおける課金サービスですが、格安スマホ向けの課金も今後予定しています。

Q4 導入における課題や大変だったことはありますか?

山口:Jリーグのサッカークラブでは、サイトのご担当者が専属ではなく、兼任されているケースが多いです。そのため、サッカークラウド導入時に細かな要件が提示されない場合もあり、クラブ担当者の意図を細部までくみ取って提案する必要がありました。重要なポイントをクラブ側と明確にしたうえで合意し、その後のフォローアップも実施しています。

蒲沢:スポーツ・サッカーに特化したCMSを構築するうえで、システムや機能がほぼ同じとはいえ、各チームの特殊要件があることも事実です。そういった希望をまとめあげたうえで共通プラットフォーム化するのはなかなか大変でしたね。また、公式サイトはクラブの顔でもあるので、どのようにブランディングしていくかも議論を重ねましたね。

Q5 サッカークラブのファンの反響はどうでしたか?

山口:有益な情報をサッカークラウドからタイムリーに配信しており、有料会員数も大きく伸ばしています。鹿島アントラーズのアクセス数と有料会員数は、Jリーグの中ではトップクラスです。

鹿島アントラーズ公式サイト画面イメージ

鹿島アントラーズ公式サイト画面

蒲沢:有料コンテンツはコアファンには高評価をいただいていますね。

Q6 どんな企業・サービスがライバルですか?

蒲沢:大規模CMSのパッケージを提供する企業ですね。ただ、サッカークラブ運営に特化した大規模CMSを提供できるのは弊社だけです。サッカー独自に特化したサービス、インフラ、記事などのメディア的な要素とこれまでの運用実績に基づく運用力は、他社に比べて総合的な優位性があると思います。

Q7 今後の目標・展望があれば教えてください。

山口:サッカークラブ向けに最適化したシステムなので、多くのクラブにご利用いただきたいですね。

蒲沢:ファンのみなさんに対しては、有益な情報をさらにタイムリーかつ安定的に届け、クラブに対しては、収益に貢献できるインターフェースでありたいと思います。例えば、チケットの販売や、オンラインでのグッズの売り上げ増加などですね。また、デジタル広告のように、広告のあり方も提案していきたいと考えています。こういった取り組みにより、クラブの広告価値をさらに高め、スポンサー企業に提案できるような支援も考えています。一方、クラブは海外ユーザーの取り込みにも目を向け始めています。弊社としては、この流れを逃さず、インバウンドの獲得支援にも取り組みたいと思います。

山口:これまでの運用ノウハウを活かして、将来的には他のスポーツにもチャレンジしたいですね。また、スマートスタジアムにおけるデジタル支援など、スポーツ業界全体にアピールしていければと考えています。
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