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2021.02.09|マーケティング

年間計画策定の直前!
デジタルマーケティングのKPIをおさらい

年間計画策定の直前!デジタルマーケティングのKPIをおさらい 年間計画策定の直前!デジタルマーケティングのKPIをおさらい

1.KGI?KSF?KPI?それぞれの単語の意味とは

2021年に入り、そろそろ新年度の年間計画を策定する時期が近付いているかと思います。
そこでよく聞かれるのが「KPI」という単語。またそれに付随して聞かれる「KGI」「KSF」。それぞれの単語の意味をきちんと理解していますか?

KGIとは

Key Goal Indicatorの略で「経営目標達成指標」のこと。
企業の中期経営計画などでよく聞かれる「売上高〇億円」「利益率〇%」「シェア〇%」といった中長期的な目標を指します。

KSFとは

Key Success Factorの略で、KGIを達成するためにキーとなる要素を分析する「重要成功要因」のこと。

KPIとは

Key Performance Indicatorの略で、企業の目標を達成するための「主要業績評価指標」のこと。
KPIは、KGIにぶら下がる「中間数値指標」となります。

それぞれの単語の相関図は以下のようになります。

ECサイトにおける、KGI・KSF・KPIの例

ECサイトにおける、KGI・KSF・KPIの例

2.KPIの例

目標設定は、WebサイトであればPV数/UU数、BtoB企業であれば資料請求など、指標は様々です。

コーポレートサイト編

  • KGI:企業の時価総額向上
  • KSF:メディアからの取材増加、優秀な人材の獲得
  • KPI:ニュース・IR・CSRの閲覧数、事業内容の閲覧数、採用応募数
コーポレートサイトのKGI、KSF、KPI

採用サイト編

  • KGI:優秀な人材の獲得
  • KSF:内定率増加、辞退率の減少
  • KPI:採用サイト閲覧数、エントリー画面の閲覧数、採用動画の閲覧数
採用サイトのKGI、KSF、KPI

製品サイト編

  • KGI:売上げ20%向上
  • KSF:資料請求数増加、問い合わせ数増加
  • KPI:製品紹介ページ閲覧数、直帰率減少、新規顧客数
製品サイトのKGI、KSF、KPI

メールマーケティング編

  • KGI:成約数昨対比20%向上
  • KSF:資料請求数増加、提案数増加
  • KPI:メール開封率、サイト誘導数、アクティブ率
メールマーケティングのKGI、KSF、KPI

SNS編

  • KGI:LTV向上
  • KSF:ブランド認知獲得、ブランド発起率向上
  • KPI:SNSシェア数、サイト誘導数、エンゲージメント数
SNSのKGI、KSF、KPI

上記に挙げたのは、あくまで一例です。
企業の成熟度などによって、KGIは異なるかと思います。

3.KPI設定時の落とし穴

KPI設定時に陥りやすいのが、目的と手段が混同しているパターンです。
例えば、Webサイトのリニューアルを検討しているクライアントから「デザインが古いので新しくしたい」との要望を度々聞きます。

しかし、デザインのリニューアルは本来のサイトリニューアルの目的でしょうか?
企業ごとにリニューアルの目的は異なるかと思いますが、リニューアルの背景には「ユーザーに自分たちの企業をさらに知ってもらいたい」「EC経由の売上を伸ばしたい」といった目的があるはずです。
そのために、よりユーザーの目にとどまりやすく、使いやすいデザインにする。これがデザインの刷新を実施するKSFであり、数値的目標に落とし込んだものがKPIとなるでしょう。

また、KGI、KSF、KPIに相関性がないものも、陥りがちなポイントです。
例えば、本来のKGIが「ECの売上アップ」にも関わらず「サイト訪問者数のアップ」と設定してしまうと、目的がぼやけてしまううえに、せっかく策定した各プランが無駄になってしまいます。
ビジネスゴールであるKGIから要素を分解し、KPIとKSFを逆算して策定すると逸脱することが少なくなるかと思います。

4.「SMART」に、KPIを設定

陥りがちなポイントを回避するために、KPIの設定時に下記ポイントを意識するとブレが少なくなるかもしれません。これらは、各頭文字をとり「SMART」と呼ばれています。

SMART

Specific(明確性)

客観的に見ても齟齬のない、明確な指標であること。
KGIに対してなぜこのKPIなのか、ターゲットと数値、期間を明確化。

1年間で売上げを昨対比20%向上するために、3カ月に一度再訪するリピート客一組あたりの顧客単価を5,000円以上とする

顧客単価の向上

Measurable(計量性)

数値として管理すること。
期間と達成数字を計量化。

月間10,000PV

PV数向上

Achievable(現実可能性)

目標達成がモチベーションになるような、現実的な数値であること。
堅実的な期間、数値目標を設定。

1年間で資料請求数を昨対比30%増

現状より資料請求数10倍増

Relevant(関連性)

各項目に相関性があること。
KGIからKPIへ飛躍せず落とし込みを行い、関連性を持たせる。

成約数向上のためには、問い合わせ数を増やす。
問い合わせ数を増やすためには、顧客接点を増加させる。
顧客接点を増やすためには、新たにWeb広告出稿、メルマガの配信、オウンドメディアのコンテンツの充実を検討。

成約数向上のために、顧客接点を増やす。

Time-bound(期限)

いつまでに達成するか設定すること。
期間を設定することで、検証スピードを加速。

6カ月でSNS経由からのサイト誘導数をPVの20%

SNS経由からのサイト誘導数をPVの20%

5.KPIの可視化

KPIを策定することで、KGIの成功要因と失敗要因を迅速に究明することが可能です。
さらに、決断スピードの加速やレポート作成時間を大幅に削減するために、数値をグラフなどでビジュアライズ化するBIツールの導入も有効的な手段の一つです。

6.まとめ

KPI関連は、設定することがゴールではありません。
また、設定時はあくまで仮説です。その仮説が正しかったかを検証し改善を重ねていくことで、KGIの達成に近づくでしょう。
「KGIからKPIの落とし込み方がわからない」
「既にKPIを設定しているが、なかなか効果が表れない」
などでお困りの際は、外部からの客観的な支援を検討してはいかがでしょうか?

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