2026.2.19|マーケティング
CMS導入後もWebサイト更新がしんどい本当の理由
―どこを自動化すれば運用負担を大きく減らせるのか―
せっかくCMSを導入し「自分たちでWebサイトを更新できるようにしよう」と思ったのに、
- 更新作業が多すぎて全然楽にならない
- いつも同じような更新作業に追われている
- ミスが許されない情報ほど、更新頻度も高くてしんどい
そんな状態になっていないでしょうか。
実はこの悩み、CMSを導入している多くの企業サイト、とくに商品点数や拠点数の多い1,000ページ以上の大規模サイトでよく起きています。
本来CMSは「更新を楽にするためのツール」のはずなのに、なぜか運用負担がどんどん増えていく。
その原因の多くは、”CMSで手動更新すべき領域と、自動化すべき領域の切り分けができていないこと”にあります。
この記事では、
- なぜCMSを導入してもサイト更新がしんどいままなのか
- CMSを用いた「サイト更新の自動化」とは何なのか
- どこを手動で更新して、どこを自動化するべきなのか
といった点を整理しながら、CMSを活用したサイト運用の考え方そのものを見直すヒントをお伝えします。
「CMSでサイト更新はしたい。でも、作業量は減らしたい」そんなWeb担当者の方に向けた内容です。
1.CMS導入後もWebサイト更新がしんどい本当の理由
CMSを導入しているにもかかわらず、運用がどんどん苦しくなっていくサイトには、ある共通点があります。
それは、「更新箇所・更新量・更新頻度の“3つすべて”が多すぎる」という状態になっていることです。
とくに大規模サイトでは、商品情報や店舗情報などを扱うケースが多く、1ページあたりの情報量が多い、ページ数そのものが多い、更新頻度も高い、という条件が重なりがちです。
以前、弊社にご相談をくださったお客様の中に、CMSを導入しているのに商品サイトの更新作業に月40時間以上かかっている、というケースがありました。 そのWebサイトで扱っていた商品数は、実に7000点以上。これだけの点数を、元データと見比べながら手作業で更新していたため、運用が限界に近づいていたのです。 さらに厄介なのが、【価格を間違えられない】【営業時間を間違えられない】【商品スペックを間違えられない】など、こうした情報ほどミスが許されないという点です。
そのため、社内の元データや資料と見比べながら、1件ずつ手作業で更新するという運用になりやすく、結果として更新作業に非常に時間がかかるようになります。
つまり、CMS導入後もWebサイト更新がしんどい本当の理由は、本来は自動化できる領域まで、人の手で更新し続ける前提の運用設計になっていることにあるのです。
2.CMSを用いた「自動化」とは?
CMSの「自動化」と聞くと、
- かなり高度なシステムが必要そう
- 特別なツールを導入しないと無理そう
といったイメージを持たれるかもしれません。
しかし実際には、多くのCMSには自動化に必要な基本機能がすでに備わっています。
例えば、
- 管理画面を操作しなくても、CMSに処理を指示できる仕組み
- データのインポート・エクスポート機能
- 外部システムとデータ連携できるAPI
こうした機能と、サーバーOSが持つスケジューリング機能を組み合わせることで、一定間隔で必要なデータを取得し、CMSのデータとして自動更新するといったことが可能になります。
つまりCMSを用いたWebサイト更新の「自動化」とは、人が管理画面を開いて更新ボタンを押さなくても、必要なデータが定期的にCMSへ反映される状態をつくること だと考えると、イメージしやすいかもしれません。 技術的な仕組み自体はありますが、考え方としてはとてもシンプルです。
3.どこを手動で更新して、どこを自動化するべきなのか
では実際に、どこを自動化するべきなのでしょうか。
結論から言うと、すでに外部に「元データ」が存在している領域は、自動化を検討すべき最優先候補です。
自動化を検討すべき候補例
- 商品サイトの商品データ
- 店舗検索サイトの店舗情報
- 料金表・スペック表
- IR情報として掲載する決算情報・開示情報
こうした情報を扱っている企業の多くは、CMSとは別に、社内データベース / 基幹システム / 外部サービスなど、元データを管理している場所をすでにもっています。
それにもかかわらず、多くの企業が、商品データを社内データベースで管理しているにもかかわらず、Webへの反映だけはCMSで1件ずつ手作業…という状態に陥っています。
この状態は、
- 二重管理になっている
- 転記ミスが起きやすい
- 更新漏れが起きやすい
というリスクを常に抱えています。
だからこそ、外部に正のデータソースが存在している情報から順番に、CMSを用いた更新の自動化を検討していくことが重要なのです。
一方で、すべてを自動化すればよいわけではありません。
手動運用に向いている候補例
- お知らせ・ブログ記事
- キャンペーン告知
- 採用メッセージや代表挨拶
- ブランドトーンが重要な固定ページ
このようなコンテンツは、内容を考えながら人が更新する必要があります。
こうした領域まで無理に自動化しようとすると、かえって運用負担が増えてしまいます。
4.自動化することによるメリットとは
CMSを用いて自動化するメリットは、単なる運用負担の削減だけではありません。
主なメリットとしては、次のようなものがあります。
- 人為的なミスの削減
-
手作業での転記がなくなることで、下記のような、人為的なミスを大きく減らすことができます。
- 入力ミス
- コピペミス
- 更新漏れ
- 属人化の防止
-
特定の担当者しか更新方法を知らない、という状態になりにくくなります。
「○○さんが休むと更新できない」といったリスクを避けられるのも、大きなメリットです。 - データの一元化
-
元データを一か所で管理し、それをCMSへ自動反映する形にすることで、どのデータが正なのか分からないという状態を防ぐことができます。
結果として、社内外に公開している情報の信頼性そのものが高まります。
特に人為的なミスの削減とデータの一元化は、食品や医薬品など情報の正確性が求められるカテゴリを扱う企業にとっても有効で、実際に弊社が支援したケースでも大きな改善につながりました。
弊社がご支援させていただいたお客様の中には、CMSに登録されている商品情報データを社内基幹システムと自動連携する改修を行ったことにより、月40時間かかっていた作業が月3時間まで短縮できた実績があります。
CMS導入をご検討中の方や、CMSを用いた運用に負担を感じている方は、お気軽にお問い合わせください。
5.自動更新に向いているCMSとは
CMSを用いた自動化は、特定のCMSでしかできない、というものではありません。
ただし、CMSの種類によって向き・不向きはあります。
一般的なCMS(Movable Type、PowerCMSなど)
一般的に広く利用されているCMSでも、プラグインの開発やカスタマイズを行えば、自動更新の仕組みを組み込むことは可能です。
すでにこうしたCMSを導入している場合でも、運用設計を見直すことで十分対応できるケースは多くあります。
実際に、弊社がご支援したお客様でも、既存で利用されていた一般的なCMSに対し、プラグインにカスタマイズを行うことで自動化を実現されたケースがあります。
大規模なシステム刷新に踏み切らなくても、現在のCMSを活かしたまま運用効率を引き上げることが可能です。
ヘッドレスCMS
ヘッドレスCMSは、API連携を前提とした設計になっているものが多く、外部システムとのデータ連携が得意です。
製品によって差はありますが、性質上、自動更新との相性は非常に良いと言えます。
ローコードCMS・ノーコードCMS
ローコードCMS・ノーコードCMSは、「コーディング不要でサイトを構築・運用できる」ことを主なコンセプトとしているCMSです。
これらは、データのインポート機能や外部システムとの連携機能が“標準では限定的な場合”があります。
その結果、自動更新を実現しにくいケースがある、という点は押さえておく必要があります。
6.まとめ|CMSを用いたWebサイト更新を楽にする鍵は「どこを自動化するか」にある
CMSを導入したWebサイトの運用負担を減らしたい、更新作業をもっと楽にしたい。
そう考えたとき、
「もっと使いやすいCMSに乗り換えたほうがいいのでは?」
「便利なプラグインを入れれば解決するのでは?」
といった方向に意識が向きがちです。
しかし実際には、多くのケースで問題になっているのはCMSそのものではありません。
本当に見直すべきなのは、
どこを人が更新し、どこをシステムに任せるか
という運用設計です。
すでに外部に元データが存在している領域をきちんと自動化する前提で設計すれば、
多くのCMSで運用負担を大きく減らすことは可能です。
- CMSを導入したのにWebサイト更新がしんどい
- 更新作業が減らない
- いつも同じ作業を繰り返している
と感じているなら、まずは
- どの情報を、誰が、どこから転記しているか
- 外部に元データが存在している領域はどこか
この2点を整理するところから始めてみてください。 それだけでも、景色はかなり変わってくるはずです。
CMSは、「人が更新するためのツール」であると同時に、「システムと連携するための器」でもあります。
「これ、自社のサイトでも当てはまりそうだな」
「うちの場合、どこを自動化できるんだろう?」
と感じた方がいれば、運用設計の整理や方向性の壁打ちだけでもお手伝いできます。
具体的な実装を前提にしなくても大丈夫ですので、気になる点があればお気軽にご相談ください。
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